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新規事業 企画書の書き方と6つのポイントを解説!実例も配布!

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新しいビジネスを考え、事業化に向けて社内承認を得るために欠かせないのが「企画書」です。新規事業の承認を得るような会議は、役員などが出席することも多く、企画する事業の内容や収益性を短時間で伝える必要があります。いくら新規事業の企画内容が良くても、企画書の構成がしっかりしていないと、企画の意図や事業性が十分伝わらず、承認を得られないこともあります。

今回は、この「新事業における企画書」を書く際の構成要素をご紹介したいと思います。また、企画書の実践例もサンプルとして作成してみましたので、参考にしていただければと思います。もちろん、サンプルとして作成した企画書はテンプレートとして配布していますので、ぜひダウンロードして活用してみてください。

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1.新規事業の企画書を書く際の6つの構成要素

新規事業企画書を書く際の6つのポイント

(1)解決したい課題

「解決したい課題」では、この新規事業が社会的に意義あるものということを説明し、承認者にこの企画へ興味を持ってもらい、印象付けることを狙います。記載するのは、新規事業がうまくいった場合に解決ができるであろう課題(フードロス削減や環境破壊を止める等、誰もが知っていて解決が望まれる社会課題が望ましい)を取りあげます。

(2)自社の課題

「自社の課題」では、新規事業を始める必然性を説明し、この企画が投資する意義があるものであるということの裏付けを行います。多くの企業では既に何らかの事業を行っており、その既存事業の成長が望まれています。そんな中、新しい事業を立ち上げ、企業のリソースを割り当てるためには一定の「理由」が必要であるため、ここでその理由(既存事業が市場として縮小している、ディスラプターにより既存事業が脅かされている等)を説明し、納得感をもって以降の説明を聞いてもらえる状態にします。

(3)新規事業の概要

「新規事業の概要」では、検討している事業のコンセプトや強み、活用可能な自社アセット等を説明します。「誰に、どのような価値を提供するのか?」や「競合他社と比べてどのような強みがあるのか」、「新規事業に必要なリソース・ノウハウが自社内に既にある」等を示すことで、新規事業が市場に受け入れられて勝てることに説得力を持たせます。

(4)ビジネスモデル

「ビジネスモデル」では、誰に(Who)、何を(What)、どのように(How)価値を提供し、事業として収益を上げるのかを説明します。利害関係者とのモノやカネの流れを明らかにすることで、「新規事業が本当に実現できるのか?」という疑問に答えます。

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(5)収益性

「収益性」では、新規事業の属する「市場規模」や「事業計画」を示します。

「市場規模」は、新規事業が属する市場が一定以上の規模があることを示し、将来性が期待できる事業であることの裏付けを説明します。

「事業計画」は、新規事業の収益性や投資回収の目途を示します。新規事業は立ち上げに伴い大きな初期投資を必要とする場合が多いため、初期投資の規模や投資回収の目途感を示すことで、新規事業立ち上げに伴う最大リスクと事業収益性を明らかにします。

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(6)ロードマップ(将来構想)

「ロードマップ」では、新規事業拡大の方向性やステップを示します。多くの場合、新規事業は全体構想の一部分のサービス・製品の提供から始まります。「最初のステップだけ見ると小さな事業だが、最終的には社会課題を解決するような夢のある事業である」といった内容を説明することで、中長期目線で投資すべき事業なのか?という観点で評価してもらえるようにします。

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その他

上記6つの要素に加えて、必要に応じて以下のような要素も加えます。

  • 競合比較
    既に成立している市場に参入するような場合、他社比較で勝てるのか?という疑問に答えます。
  • スケジュール
    事業化までに必要なタスク、マイルストーンを示します。
  • ターゲット(ペルソナ)
    新規事業のターゲットに関する情報を示します。ニーズが存在する裏付けとして、新規事業コンセプトに対してターゲットから意見などを得ている場合は、その内容も示します。
  • 事業化に向けた課題
    新規事業立ち上げにあたって想定される課題と解決に向けた取り組み方針を示します。また、課題が解決できず、新規事業立ち上げを途中で断念するようなケースを想定し、撤退基準を示すと良いでしょう。
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2.新規事業企画書の作成事例

新規事業企画書_解決したい課題
新規事業企画書_新規事業を立ち上げる背景
新規事業企画書_事業概要
新規事業企画書_サービス内容
新規事業企画書_強み
新規事業企画書_ビジネスモデル
新規事業企画書_市場規模
新規事業企画書_競合比較
新規事業企画書_事業計画
新規事業企画書_ロードマップ
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今回は新規事業企画書のサンプルとして、「百貨店が新規事業として”洋服レンタルのサブスクリプションサービス”を立ち上げる際の企画書」を作成してみました。解説した6つのポイントに加えて競合比較なども盛り込み、より実践的なサンプルになっているかと思います。

3.ダウンロード

今回紹介させていただいたスライドは以下からダウンロードしてご利用ください。社内利用の企画書などで個人・商用目的ともに無料でご利用いただけます。また、カスタマイズもご自由にいただけます。

※個人情報の入力は不要です。 クリックするとファイルがダウンロードされます。

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