顧客へのプレゼンや打ち合わせなどで、今後のアクションプランや役割分担などを伝えるために「スケジュール」を示すことがよくあります。今回はプレゼン資料で欠かすことのできないこの「スケジュール」を書く際におさえておきたいポイントと、具体的な事例をご紹介させていただきます。
この記事で利用しているスライドは、ダウンロードできますのでぜひ、活用してみてください。
以下の記事で本記事とは異なる箇条書きのテンプレートを配布していますので、あわせてぜひご覧ください!
目次
1.スケジュールを書く際のポイント
いつも使っているテンプレートでスケジュールを書くと、情報量が多くなりすぎてしまったり、整理できず伝わりにくいスライドになってしまうことはないでしょうか。スケジュールは必要な項目が明確なことが多いため、如何にまとめ、整理して表現するかが重要になってきます。今回は多くの項目をきれいに整理して、見やすいスケジュールを書くためのポイントをまとめて説明します。
表現すべき項目の整理
スケジュールを資料化する目的は、各工程の内容や役割分担、実施期間などを視覚的に表現することで、今後のアクションに対するイメージを持ってもらったり、提案内容に説得力を持たせることです。資料に説得力を感じてもらうために、スケジュールとして必須で表現すべき項目と必要に応じて表現すべき項目を分けて考え、まとめていく必要があります。
【必須で表現すべき項目】
- 工程(何をやるか)
例:結合テスト、契約、開発など - 期間(いつやるか)
例:6~7月、前工程終了から3週間、PJ開始から3ヵ月など
※記載の粒度は表現したい内容や範囲によって調整
【必要に応じて表現すべき項目】
- 役割分担
例:当社、貴社、第三者など - 詳細な工程
例:開発工程内の「要件定義」、「設計」、「開発」、「試験」など - 成果物
例:契約書、設計書、ユーザーマニュアルなど - 工程詳細(各工程で実施する内容の詳細)
- 前提条件(スケジュールを進める上での条件やお客様側に協力してほしいことなど)
情報を整理する
スケジュールを書く際の失敗として情報を盛り込みすぎてしまい、視覚的に全体のスケジュール感が把握できなくなってしまうことがあります。情報量が多い場合でも、しっかりと情報を整理することでどれくらいの期間で何ができるのかを読み手が視覚的にイメージしやすくなります。情報を整理するときのポイントは、「同種の情報はまとめる」、「区別すべき情報は色・形で分ける」、「連続性のある項目は矢印などでつなぐ」が挙げられます。
情報をきれいに整理するためには以下を意識する
- 同種の情報はまとめる
例:成果物の列を設ける、役割で行を分ける - 区別すべき情報は色・形を分ける
例:役割・工程で色を分ける、会議体と工程で図形を変える
2.スケジュールの事例とテンプレート
では、これらのポイントをおさえたスケジュールとはどんなものなのかをサンプルを使ってみてみましょう。ここで紹介させていただくサンプルはテンプレートとして、パワーポイント形式にてファイルを公開しますので、ぜひ活用ください。
シンプルなスケジュール(プロジェクト計画)
シンプルなスケジュールで、SaaS型サービスの導入スケジュールを表現するイメージで資料化してみました。各行ごとに大枠のプロセスを示しており、プロセス名の下にはプロセスの内容を説明する文章を記載しています。また、ドキュメントの授受が必要となるプロセスは、表上に必要なドキュメントを記載することで「いつまでに」、「何が必要か」が読み手に伝わるようにしています。なお各項目の役割がシンプルなため、あえて役割別での表記はしていません。役割やプロセスがシンプルなプロジェクトを表現する際のスケジュールとして活用いただければと思います。
開発プロジェクトのマイルストンをシンプルに示すスケジュール
システム開発プロジェクトのマイルストンを簡単にまとめたスケジュールがこちらです。開発工程をガンチャートで視覚的に表現しています。各工程がいつからいつまでを予定しているのかを細かめに表現しているため、細かく進捗を管理する必要のあるプロジェクトのスケジュールを短時間で説明する際などに活用してみていただければと思います。
工程を役割ごとに分けて表現したスケジュール
2社で開発が必要なプロジェクトをイメージして、各社の工程を色分けして表現したスケジュールです。ステークホルダが多いプロジェクトは各工程の役割を明確に示さないと、プロジェクトが進むにつれて問題化していく場合があります。こちらのスライドは、各工程に対して、誰が責任を担うのかを色分けして表現しています。また、各工程の成果物を一列にまとめて表現することで、見やすくなるように工夫しています。3社以上で役割分担を表現したい場合は色を追加するなどして活用ください。
長期にわたるプロジェクトで使えるスケジュール
数年にわたる長期プロジェクトのスケジュールを表現したスライドです。長期プロジェクトや大規模開発プロジェクトなどでは、前工程の進捗や結果次第で後工程のスケジュールが大きく変更になる場合があります。このような場合、仮置きしたスケジュールで提案などをすることになりますが、どこまでの工程がコントロール可能で、どこからが調整要なのかを明記しておくことが重要です。このスライドでは前後半で工程を分け、前提条件や注意事項などを吹き出しで表現することで疑義なくプロジェクトスケジュールを伝えられるようにしています。長期にわたるプロジェクトのスケジュールを作る場合などに参考にしていただければと思います。
3.ダウンロード
今回紹介させていただいたスライドは以下からダウンロードしてご利用ください。社内利用の企画書、顧客向けの提案書等に個人・商用目的ともに無料でご利用いただけます。また、カスタマイズもご自由にいただけます。
※個人情報の入力は不要です。 クリックするとファイルがダウンロードされます。なお、本記事とは別レイアウトで新しいスケジュールのテンプレートを公開したので、こちらの記事も併せてご覧ください。
おわりに
スケジュールを作成するイメージはわきましたでしょうか。普段使っているスケジュールを少し工夫していただくだけで、見やすく読み手にやさしいスライドにすることができると思います。本記事に記載したポイントを意識いただき、ぜひ見やすいスケジュールを作成してみていただければと思います。サンプルスライドも目的に応じてカスタマイズしながらぜひ利用してみていただければと思います。
スケジュールに関連性の高いカレンダーのテンプレートも公開しているので、よろしければこちらの記事もどうぞ!